各メーカーの来季モデルの展示会・試乗会が始まりましたね。
僕が今シーズンから使用している「F2 SPEEDSTER WC LINE」。
インプレッションをアップしましたので、来季ボード購入を考えている方の参考になればと思います☆ご覧下さい。
2010~2011(来季)モデルのSPEEDSTER WC LINEは、今季モデル同様にエッジの素早い捉えから次のゲート通過に際して高い位置からの谷回りと方向付けを可能とするフラットノーズシェイプが継続採用され、かつテールエリアではターンをより縦に落とす目的でノーズレングスより約2cmナローなテーパーシェイプが採用されており、加えて今季モデルからフィードバックされたノウハウがさらに濃縮されて搭載されています。また、プロファイルは継続されるもその内実は革新的に進化したものとなっています。
そのひとつの事例として、内包するカーボンシート・グラスファイバーの素材・配置が再度精査され、フレックス・トーション・キャンバーの各パターンもより綿密な調整が加えられた結果、よりハイグリップ・ハイトルクを誇る稀有なレーシングボードに生まれ変わっています。具体的には、
①フレックス→ノーズ~バィンディング間のフレックスを現行モデルより若干硬めに設定した結果、減速要素の1つであった前足に過大な加重を懸けた際の急激な内側への切れ込みを防止し、リカバリーを容易とした。
②トーション→現行モデルより約15%捩れ強度をアップし、アイシーな雪面でも強固なエッジグリップが実現した。
③キャンバーライン→ノーズハイトを低く抑えて、有効エッジの可変域を更に広げることで、イージーなターンコントロールが可能となった。
こと等が挙げられます。
僕のライディングインプレッションとして先ず体感し得たことは、ターン初期からどっしりとした安定感があり、ハードパックされたバーンでも序盤のノーズの捉えは現行モデル同様にとても素早く、しかも中盤~終盤にかけてのエッジグリップでは現行モデルを遥かに上回る実感がありました。この運動性能アップとハイグリップのシナジー効果により回転性能は飛躍的に向上しており、よりタイトなライン取りでゲートを攻めることが可能になりました。操作方法のイメージとして、ターン前半のエッジの立て方で即座に弧の大きさを決定し、その後はボード全体をじんわりと両足で加圧、押さえながらフォールラインを越えた辺りで次のターン内側に体を落し込んでいくという極めてシンプルな軸運動が最も効率的かと思われます。板を瞬間的に踏んでベンドを生み出すことにより回転に繋げるかつての過大な運動は不要で、むしろ後半は抜重してボードの反動を利用し、次の方向へ直線的に走らせるイメージを持つとスムーズなラインが描けるのではないでしょうか。
従前に培われた多くのコンピテンシーのフィードバックやこれらのアップロードにより、さらに速く安定したライディングが可能になった来季2010~2011のF2 WC LINEは、その特性さえ理解すれば、総てのライダーに確実なレベルアップをもたらす無限の可能性を内包した秀逸なレーシングボードであると確信します。
テスト日:2/4(木)
フィールド:車山高原スキー場 スラロームコース・ビーナスコース
試乗ボード:WC183、WC163
その他:S-FLEXを装着して試乗